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半農半X(はんのうはんエックス)という生き方、21世紀の生き方を求めて - 趣味遊遊

塩見直紀さん(しおみ なおき)プロフィール
1965年(昭和40年)京都府綾部市生まれ。89年に大学を卒業後、カタログ通販会社(株)フェリシモに入社、環境問題に関心を持つ。99年退社し、故郷綾部市にUターン。
95年より、「半農半X」(はんのうはんエックス)のコンセプトを提唱。自宅の田畑で米や野菜を育てながら、半農半X的生活を伝えるべく、半農半Xデザインスクールやワークショップをおこなったり、講演や著述の毎日を送る。またNPO法人「里山ねっと・あやべ」のスタッフとして都市と田舎の交流・田舎暮らし支援活動や綾部里山交流大学の企画運営を行なっている。
著書に「半農半Xという生き方」 「半農半Xという生き方 実践編」 「半農半Xの種を播く(共著)」など

(ブログ「半農半Xという生き方~スローレボリューションでいこう~」)






環境問題と自分探し~4つのK~自給能力

半農半Xという生き方はどう思いますか?それは半農という環境に配慮した自然に小さな農業であり、半Xという自分探しの部分の2つから成立するコンセプトなのです。食糧とエネルギーは最近のもっとも大きな問題になりました。大量に作って大量に消費する食糧、でも誰が作るのか?日本の下がりきってしまった食糧自給率を上げるために何が必要なのか。それぞれの人が自分のX力を高めるために、自給する力を上げるために暮らし方を考える、そんな社会の起業家(発言する・提言する人)が増えればいいと思うのです。

環境問題と自分探しは21世紀の2大テーマな訳です。環境の事を考えていくと、どうしてもまず食糧を自分で作ってみようと思いました。会社員だった時代に環境問題から始まった社会貢献とかソーシャルデザインの分野が私に大きな影響を与えています。
半農半Xというコンセプトを考え始めた95年ころに私の周りで農業をやってみようかという人が結構出てきました。こういう事を考えているのは僕だけじゃないんだな、という感じがありました。でもその人たちは農業だけがしたい訳ではない、他にも色々やりたいことがあって、自分探しをしている。じゃあ皆、同じことを考えているんじゃないかな、という意識が生まれたのです。

初めての著書である「半農半Xという生き方」を出してから、本を読んでくれた人が綾部に訪ねてきてくれます。そこで話してみると皆、地球温暖化(台風・自然災害・・・)とか食環境とか農業問題とか真面目に考えていました。けれども話してみて思うのは皆個性を求めているというか、やはり自分探しをテーマとして探し回っているという感じがしたのです。みんな同じ、悩んでる、それじゃ僕と同じだなと自信が出来たんです。

一つ農業をやろうとする人に人気があるシステムに「WWOOF(ウーフ)」というものがあります。農業をやりたい人が登録されている農家を選んで有機農業を1ヶ月間とか一定期間だけ住み込みで体験するシステムです。1日6時間程度は働き、その代わり食事・宿泊は無料で生活できるのです。20代~40代まで様々な国の人が農家に働きにやってきます。
私がこの前、九州に訪問した際にはスイスの若い女の子が体験に来ていました。農家の方は労働力が欲しいですし、若い人にしてみればこのシステムは特に勤労型のバックパッカーには大変人気のようです。英語が出来て農業に興味がある新人類も増えていますしね。

言葉の誕生というか、コンセプトとかキーワードとかが大切という思いはあります。私にとって「半農半X」という言葉が生まれて、この生き方を発信することで自分の仕事(使命)が固まったという部分があります。自分のXを自分の言葉で言うと「個人から市町村までのXの応援」ですね。まちづくり的な活動とかは小さな村でも応援したいし、お声を掛けてくだされば講演なら何処でもいきますしNPOでも構いません。国家の応援はちょっと大きすぎますが、自分の周りからやればいいんです。
つまりお国任せはもう無理だよと、「他人を変える」より、まずは「自分が変わるしかない」というのが原点なのです。

例えば食糧自給率が40%を切ったと・・・それは農水省の責任にするのは簡単ですけど、せめて自分で作ってみてから考えようかなという事です。田舎暮らしをしたいけども仕事がない、と考えるよりも田舎で仕事を創れる人を増やそう、そっちの方がいいんじゃないか、という事です。これは中々大変ですけど。自分に合った場所を見極めるとか、自分の知識や経験をどう田舎で生かすかを考えるわけです。
ハローワークで仕事を探そうとしてもダメなんです。机の前でパソコン叩いて残業とかあって・・・それでは都会と同じですから。自分の人生をコントロールするというか、農業を小さくやりながらモノ作りを同時に出来る人、食べることが出来る人、そういう人が増えていく町や村なら新しい魅力を作っていけるし、地方の衰退化する中で少し盛り返せるんじゃないかって考えているんです。

これは世界銀行のある方がおっしゃっていた言葉ですが21世紀の成長分野として『4つのK』ということを挙げていました。つまり①環境、②教育、③健康、④観光、ということです。まず人が育たないと環境は守れないし、健康もますます重要になりそうですね。
私はこれからの時代には特に若い世代には「焼け野原になっても生きていける力を養って欲しい」し、特にこれからの10年は感受性を育てるという事は大切なキーワードだと思います。食糧を自給する能力もそうですが、自分の夢を自給する能力だって上げる必要はありますよね。

この4つの中では観光だけがちょっと離れてますが、私たちはまだ行きたい場所は一杯あるんですよね。四万十川とかもまた行きたいし、沖縄もバリ島にも行きたい。最近、一家で読んで面白かった本にベストセラーの「夢をかなえるゾウ」があります。私自身もいつでも夢を自給しつつ、“アイデアやインスピレーション、ひらめきが生まれる身体”をもっていたいと思っているんです。


「半農半X」のコンセプト~内村鑑三の著書と33歳の意味←最初から読む


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