自給農業~理想とするストレスのない田んぼ
綾部ではお米のほかに野菜もいろいろ作っています。
きゅうり・ナス・かぼちゃ・さつまいも・じゃがいも・長ネギ・玉ねぎ・ニラ・大根・ゴーヤ・ごぼう・トマト・・・(笑)。
基本的な野菜ですね。和食系の野菜が大事だと思うのです。あまりお洒落な野菜は作ってないです。これだけ作っていると大変そうに思うかも知れませんが、商売でやっている訳ではないし、あくまでも
「自給農」~自分たち家族が食べられるだけの量で充分ですから。もちろんこだわりは当然あります。
農業をやってみたいと思ってもハードルが高いんじゃないかと思う人は多いかもしれません。でも
自給農業の考え~自分たちの食する分を耕作するのであれば、そんな土地も沢山は必要ありません。昔は
農業基本法などでお米を作る人は(市町村によっても違いますが)5反以上の田を持つ事が条件であった時代もありますが、現在では3反以上、場所によっては1反以上など緩和傾向にあります。米を作りたいなら、(大家さん次第ですが)借りる事も可能な時代になっています。
1969年にスタートした
減反政策は今またそのあり方について議論が盛んになってきましたが、
現在ではお米もJAを通さないで直売するところも沢山あります。自己責任で販売するという形で解禁されています。ヤミ米はなくなったんです。
前回も少し触れましたが、私たち夫婦が自分で稲を植える田んぼは1反だけです。こだわりとしては
「なるべく機械を使わない」という事でしょうか。手でやれるところは手でやりたい、特に
田植えは手でやる事にこだわっています。ひとつひとつ手で植えるのは結構大変ですが、1反(300坪)を3~4日かけてゆっくりやることにしています。そうは云っても
①草刈り、②田おこし、③脱穀、この3つはどうしても機械を使わざるを得ません。でも、めざす最終形は
※不耕起(自然農法)栽培です。ちなみに昔は、
1反を1日で田植え(手植え)が出来るようになると女性は一人前という云われ方をしたそうです。
※不耕起栽培:田んぼを耕さず、根を太くして丈夫な稲を育てる栽培法。

▲除草機で草取り
あとは農薬などは一切使いません。
草の発芽をおさえる除草剤、主に虫除けの農薬、化学肥料などです。初めて田畑耕作に手を染めるようになって13年になりますがこれは初めから守っているルールです。面積が広いと出来ないですけど、
カエルとかミミズとか色々な小動物や昆虫、それをつつきに来る鳥などが一杯いる賑わいのある田んぼ、そんな田んぼが理想なんです。まあイネゾウムシやカメムシにやられる事もありますが、多少はしょうがないと思うことにします。何も使わなくても、美味しいお米が出来てますよ。

▲塩見家の田植え
あと田植えの時のこだわりもあるんです。細かいですけど聞いてください。
正条植(せいじょううえ)という方法がありますがこれは、
苗を縦と横に等間隔に真っ直ぐ植える伝統的な方法のことです。この正条植にすると
稲が生長した時に空気の通りがよく害虫駆除にも適している上、列幅と前後の感覚を両方30センチ程度の長めに植えることでひとつひとつの苗に
栄養もよく行きわたるのです。これは別名、
尺角植(しゃっかくうえ)とも言います。標準は
縦横30センチ(=1尺)間隔が理想なのですが、機械植などで生産性を上げようとするとどうしても間隔が狭くなり、栄養が行渡らない・苗の下部に太陽の光が当たらないなどの弊害につながる訳です。
要は満員電車ではなく、なるべく余裕を持って植えてのびのび育てたいという事ですね。
稲のストレスを少なくするのです。そんなにストイックになってる訳でもないんですけどね。
もし機械でこの植え方が出来るならその機械を使うかもしれませんけど、やはり収量中心主義なのか需要がないのかそういう機械はありませんね。
幅を狭く植えると、稲もジャングルというか杉林みたいに鬱蒼とした感じになってきて、風通しも悪くなるんです。
年間でいうと
4月くらいから田んぼの準備に入り、5月下旬に田植え、6・7月は草取りにはげみ、9月初旬に刈入れ、天日干し、脱穀、冬はもちろんお休みですよ。つまり冬は X(エックス)の部分が多くなる訳です。野菜もつくってますから、かなり自給出来ています。
完全自給自足は特に望んではいません。私たちは和食中心ですが、魚や肉も食べます。それでも支出としては
年間、親子3人で200万前後というところでしょうか?あまり使う所がないんですよ。でも、
塩や調味料などはこだわりのいいものを使っています。
穀菜食料理研究家の大谷ゆみこさんの言葉だったと思いますが、
<塩・玄米・みそ>の3つがあれば最終的には生きていけるという言葉に「なるほど!」と思いました。まあ玄米と味噌は作れますが、ここでは塩は作れないので買いますけど。
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