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中村一樹さん(なかむら いつき)プロフィール
昭和47年(1972)三重県四日市市生まれ。4歳より父の仕事の関係でアメリカ・シカゴに移り幼少時を過ごす。小学校6年の時、帰国。東京大学工学部・化学システム工学科卒業。フリーターでの勉強時代を経て、1997年に公務員試験を始め各種資格検定の指導・通信講座・関連ソフト開発の会社である(株)クイック教育システムズに入社。昨年2月、同社社長に就任。自身400以上の資格を持ち、「平成の資格王」の異名を持つ。現在社長業務の他に公務員試験予備校の塾長や拓殖大学でゼミを持ち、学生達を相手に奮闘している。

(「株式会社 クイック教育システムズ」)



記憶法~フェルミ推定~資格を取る意味

今回は僕の記憶法に関して少しお話してみます。

僕はおそらく記憶力では、人より優れてるかなと思います。この前携帯電話を失くしたんですが、電話番号は1つも無くしてない。電話番号は(赤外線とかで受信した番号はダメですが)自分で打った番号はみんな感覚で覚えているんです。大体300個位はありますが、ほとんど覚えてました。おそらくメモリーの容量が多いのでしょうか。どうやって記憶してるの?と人に聞かれますが教える方法が分からないですね。記憶術とはちょっと違うようです。

昔の話ですが、電話帳の鈴木姓のページを1分位眺めていて本を閉じる。で「鈴木マコトさんの電話番号は?」と聞かれて「ごんべんのマコト(誠)ですかシン(真)ですか?」と聞いて「‘真’の方」「じゃあ○○○-××××」と答えられました。これは今はちょっと出来ないけど。


記憶方法についてあえていうと、「写真を撮っちゃう」んです。文字をグッと目に焼き付ける。1行1行を文字を追って覚えているわけじゃないです。それでその写真を思い出して、鈴木真さんは・・・この辺にあったな、と想い出す。画面全体としてとらえているんです。もっと別の言い方をすると、解像度の高いスキャナーを持っているという事でしょうか。ぼんやりとした画像ならみんな撮ってる(覚えてる)でしょう。これが何で出来るかという事はわからないんです。まあ年とともに今は出来なくなってるんで、やはり解像度が衰えているんでしょうか。こういう純粋な能力は12歳~13歳くらいがピークだったような気がします。

道に迷った事は生まれてから1度もありません。GPS内蔵とか言って笑ってますが、方向感覚、地理感覚、空間把握能力、瞬間記憶能力がいいらしい。だからでしょうか、僕は同窓会とかでは大人気なんです。この前17~8年振りに小学校の同窓会があって、日本の小学校はあまり行ってないので仲が良いという訳でもないのですが、とにかく記憶力のせいでいろんな事をよく覚えているのでみんな懐かしがるんですね。

‘考える’という事に関して言うと「フェルミ推定」というのがあります。ノーベル賞も受賞したフェルミという人が考えた理論です。ちょっと理屈っぽい話になりますが、ある問題を幾つかの要素に分解して答えの精度を上げる思考形式です。最近、入社問題などで取り上げられて脚光を浴びつつあります。

例を挙げると「琵琶湖の水滴は何粒あるか」という問題があります。この問いに幾つかの仮定を設定しておおよそどれ位かを考えます。普通の場合は、琵琶湖の面積~これは調べればわかりますね。次に平均の深さは何メートルか、これで琵琶湖の体積が出ます。次に水滴1つは何立方センチかを計算します。それを割り算すれば水滴の数は出てきます。これはあまり実用的じゃありませんが。

もう一つ。「保育士の本を作ったら、日本中で何冊売れるか」、これは営業会議とかで出てきそうですね。この場合は、全国で保育士は何人いるか、その中でこの試験を受けるために本を買って勉強する人はどれ位いるか、という具合に合理的に推定して行くと、誤差を少なく出来るという訳です。そういう勉強・思考能力があれば、営業だろうと会社経営だろうと、もう少し合理的に数学化出来るんじゃないかという訳です。普通は市場調査とかデータを集めるとか意識調査をするのでしょうが、推定でどれ位近づけるか~誤差を少なく出来るかという事ですね。株価とかもこのやり方で推定出来るかもしれません。もうちょっと勉強しないとダメですけど。


例えば新入社員にどういう能力を持った人を採るかというケースで、単に一般的に計算に強いとか国語の漢字が得意です、だけじゃなくてそういう合理的な思考が出来る人、あるいは社員研修~トレーニングの必要性を感じているんです。この部分が最近の若い人は、非常に脆弱なんです。与えられないと何も出来ないんですね。これを矯正するのは実は何年もかかります。でも何となく自分が考えていた事が、学問的な裏づけがあるんだと分かって今は非常に嬉しく思います。

最後にこんなことを言うのもおかしなことですが、僕は趣味はないですね。確かに資格は山のように持ってますが、それが趣味といえるかどうか。運動もあまりしない。あえて言えば今は子供(息子:1歳)と遊ぶのが趣味です。僕は、家庭料理技能検定も調理師の資格も持っていますが、家ではあまり料理しないです。だから資格を利用したことを趣味に、ということもないですね。資格の中では、弁護士試験だけは受ける気はありません。実は奥さんが弁護士なので大体どういう仕事か知ってますから。だから離婚は出来ませんね、慰謝料を相当ふんだくられそうなんで(笑)。

僕は自分では、仕事人間だとも思わないですね。明日仕事やめて主夫になっても全然OK。でも今は自分の教育者としての仕事が楽しいです。学校の先生ではないですよ。今の先生って‘教’だけで‘育’をしてないでしょう。片方だけだと心は弱くなっていくような気がするんです。僕の会社では公務員になりたい、この資格が取りたいという事で生徒さんが集まって、その人に対して資格が取れるように教育しているのですが、教育の役割というのは勉強を教えるのではなく自分でやる気をおこさせる事だと思います。「地獄の特訓塾」という名前で公務員試験の予備校などもやってますが、それは正しい指導をして世の中に送り出したいという事です。教えるということでは、学校の先生・政治家・宗教家という職業もありますが、それには全く興味はありません。僕は応援団長でいいんです。なにせ勉強嫌いですから・・・でも生徒には勉強しろって言ってますので・・・矛盾してますね(笑)。



資格も‘学校名’と同じで要は肩書きですよね。でも目的ではなく手段という事です。それを取ったときがスタートラインで、その後はその人次第なんです。資格があっても僕のように直接的には何も生かしていない、でも受かってそれをこう利用しよう・・・じゃなくて、勉強を通じて知識が増えた・人の輪が出来た・そういう別の面を考慮しているから資格を取って意味があると思っているんです。資格を取れば金が儲かる、給料が上がると思っている人は多いと思いますが、僕が資格に与える評価とは「このままじゃヤバイ」「資格でも取ってみようか」と思う心そのもの、そしてその目標に向かって時間を作り勉強する、合格という結果を出すその過程全体、「何か変わってみよう」と思ってその通りに変われた、という事に対する評価なんです。決して知識を持ってる事に対する評価ではありません。そして色々な窓口があった方がいいんじゃないかなと思っているんです。

どうです、何か資格取ろうかなと思いますか?


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