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川上賢司さん 発明・珍道具~発想を変える、逆理のテーゼ - 趣味遊遊

川上賢司さん(かわかみ けんじ)プロフィール
かわかみけんじ 昭和21年(1946)奈良県生まれ。
東海大学航空宇宙学科中退。以後は学生運動の動乱期を経て、編集プロダクションを設立し、雑誌企画・編集等の仕事に携わる。
1992年に「日本珍道具学会」を主催。雑誌編集・商品開発・販促・イベントなどの企画に携わる。
現在は珍道具の発明、執筆活動のほか、講演会やテレビ出演、海外メディアの取材などで忙しい毎日。
著書に『仰天珍道具事典(全3巻)』カタログハウス、『珍道具大博覧会』扶桑社、『逆理の発想(全3巻)』ビデオ出版、など多数。

(「日本珍道具学会」)







学生運動~物理学・数学~純文学への傾倒

ここで少し、これまでの僕のことを話しておきましょう。
僕はこれまで勤めたことは1回もありません。高校時代までは地元の奈良で勉強していました。とはいっても、二日酔いで学校行ったりもしょっちゅうでした。
友達から「おい、お前酒臭いぞ」とか言われたりね。
父親は大学の先生で、母親も小学校の先生だったので、まあ真面目な奈良の家庭でしたよね。ただ、父親は早く亡くなり、母親が僕を育ててくれた。
その頃は、まあ甘やかされて育ちましたよ。大事大事にしてもらって。
二日酔いの高校生というと不良とかグレてるイメージになるかもしれませんが、とんでもない!グレてはいません。
なにしろ僕は、受験勉強とかガンガンにやってた高校生でしたから。

僕は自分で真面目だとは思わないけど、勉強はすごく好きでした。この前パソコンで、自分の高校の偏差値を調べたら「71」でした。
奈良県ではトップクラスの進学校です。
特に物理と数学が好きで、いまも勉強を続けていますね。ガモフ※とかね、悪友には恥ずかしいから内緒で図書館でこっそり読んでいました。
当時物理の一つの問題を3日間かけて解いてみたり、つまりそういう勉強の仕方をしていました。「赤尾の豆単」を3ヶ月で1冊丸々覚えたりね。
※ジョージ・ガモフ:1904-1968、アメリカの理論物理学者。現在では標準的な宇宙理論となっている「ビッグバン理論」を支持・発展させた。

そのあと大学入学で奈良から東京へ出てきました。飛行機が好きでその方面の仕事がしたかったけど、学生運動華やかなりし頃だったので結局中退しちゃったわけです。
今の若い人は知らないだろうけれど、1967年の羽田闘争が最初だった。どうも性格的に”行け行けドンドン”だからね。ちょっと過激な方へ行っちゃって、警察から追われた事もあった。

それからもう一つ、高校3年頃から文学に興味が湧いてきて。日雇い仕事をしながら散文や雑文を書いたりしていたんですよ。
好きな作家は何人かいますが、全部読んだのはドストエフスキー。あとはスタンダール、バルザック・・・ジョイスは全部読んだかな。その後は、高橋和巳さん。
あと横光利一さんの文体が好きで、400字詰めで100枚、作品を丸写しした事もあった。句読点とか接続詞の使い方とか、たゆたうようなあの文章が好きでね。
建設現場や貨物船の荷揚げの日雇いの仕事をしながら、警察に追われながら・・・そんな時代だった。


▲通勤ハンモックシート
~電車の中で吊革や金属パイプに引っ掛けて自分専用の座席を確保!


その後は、まあ文章を書いていた延長で、女性誌や週刊誌とかの記事を書いたりしながら生活してたんですけど。
フリーランスだから、とにかく食うために何でもという感じで、コピーライトの仕事とかもやったし。
そんな頃に自動車のヤナセさんの販売促進の仕事をある人から頼まれたんです。当時はまだ自動車の販売マニュアルとかなかったので僕が3~4年かかって3冊くらい作ったのが、日本で最初の自動車の販売マニュアルですね。僕が30歳ごろのことですね。
で、その時「有限会社を作ってくれないか」と言われて作ったのが、今も続いてる「(有)GEE BEE」という会社です。


▲GEE BEE R1のポスター
ちなみに「GEE BEE (ジービー)」っていうのは飛行機の名前なんですよ。丸々と太っているふざけた形をしてるのに、何とスピードレースの専用機なんです。
この額にかかっているのは(写真)「GEE BEE R1(ジービーアールワン)」という機種で1930年代のアメリカのスピードレーサーで「空飛ぶビア樽」と呼ばれてました。
面白いよこの飛行機、とにかくスピードを出そうということで、スピードを出すには当時の星型の大きいエンジンを積まなくてはならない。
大きいエンジンを積むから胴体が大きくなる。でも抵抗を減らすには面積を出来るだけ小さくしたい。究極の空飛ぶエンジンみたいな・・・というのがこれです。

編集プロダクションでは、色々な雑誌の編集に関りました。「通販生活」もその1つです。
あの頃は結構社員も抱えていて、いちばん多い時は制作スタッフだけで16人位いたでしょうか。16人っていうのは、当時の東京でも大手の編集プロダクションですよ。
なにしろ営業は必要ないしね、僕に仕事が来る訳だから。
えっ奥さん?・・・え~と27~8年前に逃げられて・・・それ以来ずっと1人です。子供もいない。まあそういう面では自由だね。

続きを読む⇒書くことのススメ~モノの呪縛

▼『逆理の発想』シリーズ紹介


 
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